なんとなくトュイッターのRTに乗ってしまったけど、これはRTするべきじゃなかったのかもしれないと思っている。
少し前にSNSで話題になって、その後Epitaphと契約を発表したっていうThe Linda Lindasは確かに良いバンドかもしれないけれど、SNSでバズり(それは音楽ではなくポリティカルな話題でのバズであり)そこにEpitaphというパンクレーベルが乗っかり、そして自分も、日本人のリスナーも乗っかっていった。でももっとリアルな現場で同じように差別や偏見と戦っていて、音楽的な表現力もあって、各地のローカルシーンと繋がりながら独自の活動しているバンドはもっとたくさんいる。この一連の盛り上がりを見ていると果たしてこれでいいのか(いや、自分の向いている方向はここじゃない)と思えてきた。Epitaphの契約が、このSNSバズの前に決まっていたのか、後だったのかはわからないけれど、発表されたのは後なのでやっぱりEpitaphのジャッジの基準にSNSのRT数、いいね数が影響してしまっていることは確かなんだと思う。
そして、Epitaphの契約を断って解散していったG.L.O.S.S.というバンドのことを思い出したりもする。あのバンドのステートメントのほうが誠実だったかもしれない。
まぁそれは自分の性格の悪さがそう思わせているのかもしれない、という面はある。
ディストロ、レコード店というのは流通を司るわけだけど、今やっていること、これってすごく古臭くオーガニックなやり方だけれど、僕の好きなレコード屋は音楽とレコードを丁寧に扱っているし、その「届け方」というものを特別なものにしている。これってSNSのバズ、つまりRT数やいいね数がものを言うような世界と、全く別の世界を作っていくという流れにあると思っている。
僕にも政治的な思想はある。けれど、どんな世界を作ることに時間を作っていきたいかという問いとレコード/ディストロに関わることはセットになっていて、SNSのバズ(いまではそれが、物事を面白くなくしている、単一的な指標になっている)によって動かされる世界は僕の目指しているところではない。政治的に正しいからといって、その音楽が良い音楽だってことには絶対にしちゃいけない。
まぁそんなこと気にせず若くてかわいい女の子がバンドやってるってことでいいじゃんと思うかもしれないけれど、そういう意味でいうと僕はBABYMETALにだってむかついてる。(音楽的にめちゃくちゃクオリティ高いのでマシですが)
SNSは人を刺激するツールだ。欲望や、嫉妬や、憎しみを刺激し、増幅させる。それが誰の金になっているのかを真剣に考えないといけない。
0 件のコメント:
コメントを投稿