2015/10/16

ボッさんことtha BOSS(from THA BLUEHERB)のソロ聴いてます

IN THE NAME OF HIPHOP(2CD生産限定盤)
tha BOSS
THA BLUE HERB RECORDINGS (2015-10-14)
売り上げランキング: 207


『TOTAL』を聴いて、もういいかなぁと思っていたがやっぱり買ってしまった。

そういや昔3cm tourがERAでブルーハーブのオープニングアクトやってたなぁというのを思い出しつつ、我々あの頃思い描いていた未来よりずっと先まで来ました。TBHは2ndのSell Our Soulが出たときに存在は知っていて、THE LINERSやってたときに登戸のスタジオでよく深夜に店員がかけてたなー。そのあとyoutubeがだんだん大きくなってきてフジロックの「ill beatnik」の動画みてやられたんだよな。で、当時はP2P違法ファイルやりとりが盛んだったのでLimewireで音源を落としまくった。今じゃ考えられないが、当時は緩かったしネット上に勝手に録音されたライブ音源なんかもたくさんあった。

がっつりハマっていた時期を抜けて、いまはブルーハーブも冷静に見ている。当時何回も聞いていたリリックが呪文だったことに気づいたのは仕事をやめてからだった。あんだけたくさん聞いたのに言葉の意味が、そういうことだったのかとわかるのは今になってのこと。現実問題を何ひとつ解決することのない"呪文"の言葉をなぜあんなに信奉していたのか、いまはわからない。とにかく俺もキッズの心があったし聞いてて気持ちよくなってた。でもそれじゃダメなんだ。ラップだろうとハードコアだろうと気持ちの良いだけの言葉を繰り返しても何も救わない。つまり自分はボッさんの言葉の真意まで理解していなかった。"呪文"にしてしまうと、どんな崇高な言葉も、古びた会社のスローガンと同じように無意味なものにしかならない。ということに気づいて、また別の視点で聴けるようになりました。

ブルーハーブのライブはPhase3とされる時期以降のライブしか体験してないんだけど、そのライブのテイストと実際の音源とのテイストは結構ギャップがあって、『TOTAL』のときはさらにその溝が深まって聞くのも疲れるし全然聴き込まなかった。このソロ作はブルーハーブのライブのほうのテイストにより近いものになっていると思う。音も『TOTAL』よりずっと直球で感じで好みだし、方向性も明確。田我流とか客演陣もかっこいい。でもB.I.G JOEとの曲はそんなに印象に残らなかった。ゆーざろっくとの曲は....、やっぱり特別なものが宿っていると思う。歌われている内容もバッキンザデイものが多くて、人生の折り返し時点を過ぎて、まだまだやりますって宣言にも聞こえるし、これで死にますって遺書のようにも聞こえる。

追記;これ、追記というか訂正なのですが、最初微妙かなと思ったB.I.G Joeとの曲が結果的に一番聴いてる曲になってました。後から効いてくる。今はこの中でも最高に好きな曲になった。




1stでブレイクした時の彼らはちょうど30代くらいだし、44歳になって今の彼らのライフステージと自分の現状とが違いすぎなのは...って感じなんだけど自分にひっかかる言葉はとても多い。なんでも激情ハードコアに置き換えるのが悪い癖なんだが、30代、40代と、成長して見えてる景色を歌えるかってところで、かっこいい生き様を提示できるかっていう面で負けちゃいけないなー。今のバンドシーンに若者がいないってよく言われるけど、若者が憧れるだけのかっこいい音と生き様晒している人がいくらいるのかっていう話にもなりそう。「ああ、俺もそう思ってたよ」って思えるバンドがいくつあるんだろう。いわゆるシーンの最先端にあるクロスオーバーの音楽は若いバンドが多いから余計にそう思うんだけど、ポジティブに未来を描けている人ってあんまりいなくて刹那的。レーベルとかディストロやってるすこし上の人間がそういうことを考えているのかな。がんばってサポートしたりインタビューしたりしたバンドがあっさり解散したり。長距離走者の孤独。あ、これもB'zなんだ。(悟り)

では自分はどうする?わからん。
成功したいんだって人と組みたいとは思う。
若いバンドには若いバンドでないと見えないことがあるし、30代、40代でもきっとそこからしか見えないことがあるね。そういうのを歌われると涙腺が緩みますね。おっさん化してんだろうな。

↓オープニングからコーヒー吹いてしまったw

でも最後まで見てしまうんだな。

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