2021/07/03

デリバリとしてのレコード屋という存在が世間に理解される前に俺は死んでしまうだろう

DIYで生きて行く的な人生テーマについて、人間的なジャンルが違っても結構みんなが共通して認識している課題なんじゃないかなと思っている。
例え会社員として給料をもらいながら生活をしていても、自分のやりたいことで少しでもお金が回るようになれば、まぁ幸せには近づくような気はしますよね。


流通の本をすこし前に買って主要なところはだいたい読んだのだが、外見も面白かったけど内容もかなり良かった、ということがありました。


これです。結構真面目にオススメです。

Amazonのレビューを読んでもらえればわかるとおり、評価はめちゃくちゃいい。
すべての小売や作り手にとって考えさせられる内容である、と同時にこの本って雑誌のはずなのに広告は全く入っていなくて、本の流通システム、業界的なところに関しても批判的なところもあって、そういうところ込みで面白い。
そして、すべての記事を「音楽に置き換えて」読むことは可能だと思った。(自分はそう読んだ)
「いいものを作るとは何か」
その問題提起である。
https://note.kohkoku.jp/n/nd51eeaa5a989 (noteもありますね。)


広告、流通だけにとどまらず映画や批評、音楽業界的なところについても触れられており、「いいものを作る」ということの中に「いいものを届ける」というところまで含めて語られているところが良い。だが音楽についての内容は若干踏み込みが甘い。音楽を届ける、ということについて、やはりマーケティング的にレコード屋や、ましてはディストロという存在は蚊帳の外という感じだ。評論家、アーティストだけじゃなくて、ここに流通や小売の話を収録しないのはさすがにデリバリの話としては嘘じゃない?


そもそも、アーティストとリスナーの間に取り継ぎのような形で存在してきたディストリビューターは中間搾取、中抜き的な立ち位置になっていた時代がある。そしていまのデジタルディストリビューションの時代において、すでにアーティスト→リスナーにダイレクトに音楽を届けるということは可能になっていて、レーベル不要論、ディストリビューター不要論、レコード屋不要論、もろもろ.....。


このあたりの話ってほとんど主観の意見をそれぞれが言ってるだけって感じ。
制作費がいくらだとかプレス費がいくらだとか流通の取り分が何割で販売店レコード屋の取り分が何割で...みたいな話ばっかでやっぱみんな金大好きだな。

『フィジカル』と『配信』どちらがアーティストにとって良いのでしょう?

そんな話、面白い?と思ってしまう。レコ屋の人が言う、レコ屋必要論もうさんくさい。
サブスクのプレイリストもレコメンドも基本的には似通った共通点を分析しておすすめしてくるだけなのでそんなものは発見とは呼ばない。最初から内に存在しているものを確認している作業に過ぎない。


ほとんどのレコード小売店がコンテンツ勝負になっていて、売れるものが売れるし売れないものは売れない。そんな中でよくわからんアーティストをお客さんに売りつけることができるレコード屋がいくつ存在するのか。ポリティカルとポエムの話ばかりじゃなくて、しっかり音の話ができるメディアがいくつ存在するのか。東京にはBIG LOVEくらいしかいないんじゃないか。


俺はレーベルもレコード屋も、基本無用だと思ってます。
そんなものは世間から必要とされるほうがおかしい。
なので我々が相手にしているのはいわゆる世間ではないのだ。
魑魅魍魎、妖怪の類なのだ。
そんな輩が集まってくるレコード屋という存在が世間に理解されることはないのだ。
レコ屋、ディストロの存在の価値はそんなところにはないのだ。


もちろん今日の話も全部嘘です。



ポリティカルの話はSNSバズりやすいけど音楽から遠ざかってはいけない。



Turnstileはやたら人気なんだよなー。




漫画ってわかりやすい。
話が面白かったり画がかっこよかったりとか色々あるんだけど、ジャンプ漫画の普遍性ってやっぱすごいなと思う。




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